線路は続くよどこまでも

気持ちが昂った時に書きます

2021年のエンタメ振り返り

 あけましておめでとうございます。年末に間に合わせようとしましたが無理でした。

 今回は、前回の記事で少しだけ言っていた、アニメとか音楽とかのエンタメ振り返り回です。年末に間に合わせようと急ぐ必要もなくなったので、じっくり書いていきます。長くなりそうなので、前置きはこの辺にして早速本題に入りたいと思います。

(気持ちはまだ追いついてないので文中の"今年"は2021年を指します)

 

 

アニメ

TVアニメ

 2021年に放送されたTVアニメから、8作品をセレクトして振り返っていきます。内容には適宜触れるので、一応ネタバレ注意です。

 

ゆるキャン△ Season2

 待ちに待った2期!土岐綾乃ちゃんも登場して盛り上がりました。出番が多いわけではありませんでしたが、確かな存在感を残していたように思います。

 個人的に印象に残ってるのは4話です。駅のホームで独り、リンちゃんのようにソロキャンをしてみようと思うシーンの間の取り方がすごくよかった。また、自分のバイト代で桜さんへのプレゼントを買うといういい話もあり、さらにEDも特殊演出で、なでしこが桜さんの車にこっそりプレゼントを置きに行く様子が描かれていました。

 放送時期と作品内時間を合わせるのも上手く、新年の話を作品と同じ空気を感じながら観られました。なでしこ&あおいの誕生日もちょうど放送日と合っていてびっくり。

 伊豆行きて~~~!映画も楽しみ!!!

 

無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜

 ただの転生ものではなかったですね...。時々はさまる主人公のド下ネタは攻めてんな~って感じではありましたが、作画は圧倒的によく、戦闘シーンも迫力があって見ごたえ抜群でした。ストーリーも転生したての赤ちゃん時代から成長を追っていくスタイルで丁寧。観終った後に最初の方のルーデウスやエリスと見比べてみると思ってたより成長してて長い時間が経ったのだなぁと感じました。1クール目と2クール目の間が空いたのもあるかもしれませんが。

 また、OPも雰囲気に合わせて土地や状況によって変える演出がよかったです。OP用の映像ではなく、物語の場所を映すことで異世界の雰囲気をさらに深めていたように思います。

 

ウマ娘プリティーダービーSeason2

 かなりの激アツアニメ。今年を代表するアニメのひとつ。自分自身は競走馬については詳しくないのでアレですが、元ネタがかなりふんだんに存在するらしく、競馬ファンの人がめちゃくちゃ気づいてたような思い出があります。例えば11話のハロウィン回ではテイオーがたいやきを買う時に「カスケ…いやカスタード」と言ってたりしました(カスケードはマキバオーネタ)。

 このSeason2と同時にゲーム版もついにようやくリリースされました。5年前にうまぴょい伝説を知り合いのオタクが教えてくれた時にはそんなのあるんやな...って感じだったのが、今年で一気に誰もが知るコンテンツになりました。すごい。

 レースの時期や重要度などはアニメ初見時にはあまりわかってなかったので、ゲームをプレイしたあとならまた見方が変わるかもしれません。

 ちなみに好きなキャラソンマチカネフクキタルの『Lucky Comes True!』です。

 

ワンダーエッグ・プライオリティ

 これまで観てきた中で最もわからないアニメかもしれない。

 圧倒的リアルな作画で、迫るものはありましたが、話は決して明快というわけではなく、「なるほど、そういうことか!」とはいきませんでした。最後になったらわかるだろうという希望を持ちながら途中は観ていましたが、12話まで観てわからず絶望。そう思っていたら特別編が後々放送されることを知らされ、改めて希望を持って観てみたらなんと余計にわからなくなりました。読みというか、作品を理解しようとする姿勢が試されているのかもしれません。そういう意味では見ごたえというか歯ごたえはめちゃくちゃあると思います。また再チャレンジしてみたい作品。

 OPを観るだけでもかなり何かあると思ってしまうんですよね…。作画もそうですが、写真を使った演出や既存の合唱曲をOP曲に用いるあたり、リアルさの追求が本当に、怖いぐらいすごい。

 

86―エイティシックス―

 無人機で戦ってるので戦死者0人です!←86が操縦してるけど人ではないのでセーフ

 という世界の作品。ひっど...。1クール目はそんな世界に抗うレーナの話が印象に残ってます。86をちゃんと人として扱おうするレーナの姿勢が、半ば理想主義的な、あるいは幼い、そして偽善になりかねないものとして描かれていました。最初はもろい理想で、時になよなよしていたレーナがぐっと覚悟を決めるという1クール目でした。

 2クール目、最初に登場したレーナが打って変わって目つき変わっててシビれました。お嬢様な感じはもう無く、覚悟を持って、そして理想のためなら何でもやりそうな雰囲気に。銀髪に赤のインナーカラー入れてるし軍服は勝手に黒くするし。終盤は出番がなかったですが、再び登場するのが楽しみです。

 とはいえ2クール目はシンたちの戦いがメインでした。共和国を抜け出し、連邦に至ったシンたちは、一旦は”普通”の日常を過ごすが、結局は戦場に戻ることを自ら(!)決める。もうそれが彼らの望む生き方になっていたということが強調されていました。年内で終わらなかったのは少し心残りですが、その戦いが最後(最期?)どうなるかは気になるところです。

 あと、レーナの軍服はかなり萌えました。

 

オッドタクシー

 お、おもしれ~~~~~!!!ナイスミステリーってだけでもすごいのに、ナイステンポ会話にナイス関西弁までありかなり最強の作品。シナリオにしてやられる気持ちよさってありますよね。『GREAT PRETENDER』と似た感覚かもしれん。

 観るだけでかなり満足するので、ネタバレしてまで語るよりは、観たら面白いよ~とただ伝えたい気持ちの方が強いです。おすすめアニメ聞かれたらとりあえず雑に投げれる作品。

 

小林さんちのメイドラゴンS

 小林さんの現代人間感がすごいよかった印象です。優しいけどドライでもある。多様性を寛容に認めているような、それ故他者に関してある意味どうでもいいような価値観。「私そういう人間」というように人間は人間、私は私で分けた考え方。

 「異なるものとの調和」というテーマを感じましたが、それは異なるものを自分のものとすることではなく、あくまで異なったままで歩み寄ろうとする姿勢なのだと思います。種族、性別、価値観、言語など、異なる点はいくらでもあり、完全に分かり合うことはないかもしれない。けど、それをそれとしたままで尊重し、近づこうとするところに生まれる調和。

 こういった調和に価値を置くこと自体ひとつの考え方でしかなく、それは正しいかもしれないしそうじゃないかもしれない。あくまで「~と私は思う」とただ示すだけの考えは他者に対して何も言っていないようで、しかし「私」を「私」として、他と異なる「個」として示しており、それは「他者」をもその人として浮き彫りにする。あの人と私は違うがそれが私で、かつそれがあの人だ、というように。そんな本来性には価値があるはずだ、と私は思う。(なんか固い話になっちゃいました)

 

先輩がうざい後輩の話

 キュンキュンしたアニメ枠。武田―五十嵐ラインだけじゃなく、風間ー桜井ラインも強くて終始ニヤついてました。こういう動画工房ほんと好きなんすよね~。OPもキャラ萌えがギュッと詰め込まれていて最高でした。”笑っちゃえばニッと”のとことかいいですよね…。

 話は逸れますが、動画工房と言えば『ちいかわ』のアニメを今度やるらしいですね。こういう感じの作品がアニメ化されるのって結構新傾向な気がします。先輩がうざい後輩の話もTwitter発の作品だったりするので、そういう意味ではいい前例になったのかもしれません。

 

劇場アニメ

ジョゼと虎と魚たち
 公開は2020年ですが観たのは今年。恋愛もの大好きくんなので素直に大好きでした。つっけんどん関西弁ヒロイン(CV:清原果耶)が、小説の登場人物にちなんで自分をジョゼと呼ばせるのめちゃくちゃよくないですか?かなりグッときました。CV:宮本侑芽の負けヒロインもめっちゃ好き。Eveによる主題歌もよくて、2021序盤からいい映画観たな〜となりました。
 芥川賞作家・田辺聖子氏による1984年の短編が原作ですが、時代は現代に合わせてあり、古臭い感じはありませんでした。また、この作品は原作、実写映画(2003年)、今回のアニメ映画と三者三様の展開をしており、それぞれ結末も異なるという珍しい作品です。
 ヒロインのジョゼは車椅子に乗っているのですが、その障害に対する扱いがアニメ版では良くも悪くも理想的に描かれていたように思います。障害を取り巻く現実を考えればこういうハッピーエンドにはならないのではないか、という意味ですね。
 その点で、実写版は現実への向き合い方が非常に重く、アニメ版を観た後に実写版を観て落差に驚いてしまいました。原作が問いかけで、実写版が現実的な応答、アニメ版が理想的な応答、というように言えるかもしれません。
 「足が悪い人が車いすに乗るのは、目が悪い人がメガネをかけているのと同じくらいの感覚になっていくと思います。」という車椅子バスケ選手の話(↓)もありますが、その感覚に至るには、どういう意識をもつべきなのか。原作や実写版も含めて、考えさせる作品でした。
 
プリンセス・プリンシパル Crown Handler 第1章/第2章

 待望の続編がようやく来ました!キャスト変更やコロナ禍もあり、延びに延びましたが、一年で2章まで観れたのはよかったです。プリプリの雰囲気はアニメと変わらずそのままに、臨場感や迫力はマシマシだったので大満足でした。ガルパンと同じでいつ終わるのやらという感じではありますが、1話ごとのクオリティは文句なしなので結局許してしまうところがあります。交錯する思惑もドンパチ派手なアクションもあってスパイアクションとしてめちゃくちゃ楽しめる...!

 まだ全貌が明らかにはなっていませんが、王位継承まわりの話が進みそうな予感はあり、アンジェとプリンセスの本来の目的である「壁の無い世界」の実現に向けてどのような動きがあるのか楽しみです。1章で登場したビジョップのように、アンジェも追い詰められる展開があるかもしれませんね...。

 

ARIA The CREPUSCOLO/The BENEDIZIONE

 ありがとう、ARIA...。蒼のカーテンコールもついにフィナーレでした。個人的にアニメを観たのは去年でしたが、アニメ1期は2005年(!)で、そう考えると非常に歴史のある作品です。

 The CREPUSCOLOはオレンジぷらねっとまわりのお話で、個人的に一番好きな話(『ARIA The ORIGINATION』第9話「その オレンジの風につつまれて…」)の掘り下げがあったのがめちゃくちゃ嬉しかったです。アテナ先輩の後輩だったアリスがアーニャの先輩になっており、そういう継承の雰囲気も好きです。みんな大人になっていくんですね...。

 The BENEDIZIONEは姫屋まわりのお話。これまでなかった藍華のプリマ昇格試験が描かれていました。「ウンディーネの伝統にではなく、晃さんに認めてもらいたい」というところには、藍華藍華として頑張っていこうとする強さが表れていました。

 また、姫屋は水先案内業界の中で最古ということもあり、その伝統や歴史の象徴として姫屋に代々伝わるゴンドラが登場しましたが、それに『ARIA』という歴史ある作品自体が重なって見えました。歴史に幕を閉じるものの、そこに込められた思いは残っていく。敬意と感謝を表しこそすれ、それに縛られることはないというものとしての伝統...。

 その 大好きなあなたとの明日へ...

 恥ずかしいセリフ禁止

 

シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇

 2021年を語るうえで外せない作品。旧世紀版から25年(!!)、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』から数えても14年の年月を経て、ついに完結しました。時代の転換点のひとつを目撃したかもしれません。

 1月にリバイバルで上映されていた旧劇エヴァを観て3月のシンエヴァに臨めたのはだいぶ大きかったと思います。あの結末と比較すると、今作でのシンジはかなり大人になったんだな、とはっきり感じます。たまっていた膿を全部抜ききったような、あのふっとした雰囲気。「なんでみんな、こんなに優しいんだよ」と苦しみつつも他者の優しさを認められているところには、旧劇との大きな違いがあります。

 本当に綺麗に終わりましたね...。

 プロフェッショナルの特別版が放送されたのも印象的でした。これを観るとアイハブノーアイデアの状態からよく完成したな...と思わされます。

 エヴァが完結したとはいえ、来年は『シン・ウルトラマン』、再来年は『シン・仮面ライダー 』もあるので、これからもまだまだ楽しみは尽きません。

 

劇場版 少女☆歌劇レヴュースタァライト

 2021年を語るうえで外せない作品Part2。TV版、再生産総集編ときて今回の劇場版です。”劇場”で観る映画はやっぱり最高だと改めて感じさせてくれる作品でした。コロナ禍ということもあって映像作品を配信で観ることが多くなりはしましたが、それでも劇場で観るという体験には替え難い価値があるように思います。

 この作品についてはちょっとした記事(↓)を書いたので、ここではさらっと振り返るだけにしたいと思います。

liartrail.hatenablog.com

 

 なにが凄いって...凄いですよね(語彙力)。圧倒。

 

機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ

 ハロウィンのカボチャを見るたびに思い出す。ガンダムの知識ゼロで観に行きましたが、そんなに困ることは無く楽しめました。単純に映像いいしガンダムカッコいいので。市街戦とか、ガンダムのデカさや危険さが臨場感と迫力たっぷりで感じられてよかったです。

 ハサウェイの意識高い(系?)感がめっちゃにじみ出てたように思います。考えるテーマが重要なのはわかりますが、少し向こう見ずと言うか、理想を追いすぎなところがあるように見えます。そのあたりをタクシーの運転手に「暇なんじゃない?」とたしなめられるシーンが印象的でした。テーマが大きすぎるので仕方ない部分もあるか。

 三部作らしいので続きも楽しみです。

 

サマーゴースト

 40分という短編の映画ではありますが、しっかり見応えのある作品でした。イラストレーターloundraw氏の初監督作品ということで、普通の映画とは少し違ったテイストです。シーンごとの印象力というか、絵で魅せようという気概がすごく感じられました。

 花火をすると姿を現す幽霊、というだけでもかなり儚みがあって好みでした...。予告だけでも絵の感じは伝わると思うので置いておきます。

 ちなみに京都ではまだ観れるらしいです。(1月13日現在)

 

その他

ポケモン関連

 『ポケットモンスター ココ 』を今年観ましたが、公開は去年なので結局今年公開のポケモン映画はありませんでした。残念...。その代わり(?)今年はポケモン Kids TVのアニメ・POKÉTOONがいろいろ供給され、それが結構上質だったので驚きました。ココではポケモンと人間の境界が意識され、両者の関わり合いや絆がテーマとして丁寧に扱われていましたが、POKÉTOONでもそれは同様で、ポケモンの世界観の良さを改めて感じました。ポケモンとの”生活”感がはっきりと伝わってくる...。

 僕もマグマッグの暖炉で暖まりたいです。

 

2022年の展望

 こうしてみると結構2021年の展開すごかったなと思います。ここで取り上げた作品のほかにも、『ラブライブ!スーパースター!!』や、きんモザの映画、『竜とそばかすの姫』などがあり、ランドマーク的な年になりました。

 しかし2022年は、『ぼっち・ざ・ろっく!』や虹ヶ咲の2期、映画『ゆるキャン△』、そして新海誠監督の新作『すずめの戸締り』などが予定されており、2021年にもパワー負けしなさそうで今から相当楽しみです。

 それでは、アニメの話はこの辺にして次は音楽の振り返りにいきたいと思います。とはいえアニソンの話が主ですが。

 

音楽

個人的2021ベストアニソン

 自分の中の最強曲を決めるのはやっぱり楽しい。今年も令和3年アニソン大賞(↓)があったので、それを参考にしつつ、去年と同じように勝手な部門分けで最強を決めていきたいと思います。

アニソン大賞 | 令和3年アニソン大賞

 去年はノミネート曲も書きましたが、全部書くと長くなるのでそれは以下のプレイリストで確認いただければと思います。各賞の曲の下にその賞の候補曲が続きます。聴く場合は音量注意です!

 

特別賞:One Last Kiss(宇多田ヒカル

 言葉通り特別だと思ったので。25年の重みにはさすがに勝てない。この曲は他のアニソンと同じように扱うよりは、殿堂入りみたいな気持ちで特別賞にするのがいいと判断しました。

 この歌に関しては、”吹いていった風の後を追いかけた眩しい午後”という最後の歌詞が特に強く印象に残ってます。完璧すぎて………。

 

OP賞:巣立ちの歌(アネモネリア)

 曲自体は既存ですが、『ワンダーエッグ・プライオリティ』のOP。OP映像と相まってかなりしてやられたと感じた一曲。合唱卒業ソングってだけでだいぶ文脈力があってヤバいんですよね~。2話の「先生さようなら!」のセリフもあって凄かった。

 アネモネリアによるED『Life is サイダー』、キャラソン『anemos』もよかったので是非聴いてみて欲しいです。アニメ本編は分からなさ過ぎておすすめするにはハードルが高すぎますが。

 

ED賞:はるのとなり(佐々木恵梨)

 『ゆるキャン△ Season2』のED。”少し寂しくて暖かい旅の終わり”って歌詞いいですよね…。ゆるキャン△を観終ってもこのEDが毎週あるおかげで、さみしいもたのしい...と思うことができます。

 1期と2期ともに季節は冬で、だからこそソロキャンの孤独感が際立った感じがありました。EDも冬を感じさせるシンプルな雰囲気でしたが、今後季節が春になって暖かくなってきたらどんな感じになるのか。映画の内容等はまだわかりませんが、そういう点でも続きが楽しみです。

 

 ちなみに、『ささやかな祈り』(ライスシャワー(CV:石見舞菜香))とかなり悩みました。最後の”もう泣かないよ”の涙を堪えてる感が絶妙...!

 

劇場作品主題歌賞:私たちはもう舞台の上(スタァライト九九組)

 舞台少女たちにとっての卒業ソングなのかもしれません。

 舞台というかお芝居での演技って、「演技していないように見せる」のが目標だと言えると思います。その意味で、

  ”折り目をつけた台本には 新しいことは何もなくて

  台詞はとうに馴染んでるから 閉じてしまってもいっか”

という歌詞(作詞:中村彼方)からは、役としての自己と演者としての自己の一致が読み取れます。これを以って、文字通り”私は私として”人生という舞台を演っていこう、進んでいこうと覚悟する。それが舞台少女か。

 

キャラクターソング賞:Never Looking Back(ウマ娘

 (アーティスト名書くと長すぎるので省略しました。すみません。)

 ウマ娘のHalf Anniversaryの曲。数あるウマ娘の曲の中でなぜこの曲かと言うと、個人的に試験の時のテーマ曲にしていたからです。ちなみに卒論の時のテーマ曲は『winning the soul』でした。

 それは置いといて、単純にゲームでのライブの映像がすごくよかったというのもあります。カメラワークもいいし、サビ前等のキメで挟まるアップのカットもカッコよくて好きです。3Dってここまでよくなってるんですね...。

 また、何かしらのアニバーサリーってあれから何年か~と振り返るものですが、そこで敢えて、”振り向かず未来へ”と歌うのはすごく強気ですよね。かなり気合を感じる。

 

周辺曲賞:メロンソーダ・フロート(中島愛

 全体的に好きですが、特に歌詞(作詞:児玉雨子)が大好きです。失恋のモチーフでメロンソーダ・フロートを持ってくるのがまずおしゃれ。恋と言えば、甘くて苦いでチョコとかに行きがちなところを、甘くて痛いメロンソーダに行く。それで、想いが溢れそうなのもフロートで、流れる涙もグラスの滴で表現できとる…!

 1番ラストの”片目で追っていた”を2回繰り返すのも無力感みたいなのがあるし、”シュワシュワ ピリ キュン”が”ピリピリ シュワ キュン”になるのも、物語の流れがオノマトペで感覚的に感じられて好きです。

 普段歌聴くときって正直そこまで歌詞追えなかったりしますが、オノマトペって聴くだけですっと感じが伝わるのがいいですよね。聴いてよし、読んでよしのいい歌詞だ...。

 

過去作賞:ノルニル(やくしまるえつこメトロオーケストラ)

 『輪るピングドラム』のOP。再放送でやっていたので観始めました。監督の幾原邦彦氏は『少女歌劇☆レヴュースタァライト』の監督、古川知宏氏の師匠らしく、変身バンクのこだわりや地下鉄とかは確かにそれっぽいなと思うところがあります。しかしこの作品、地下鉄に凄い意味をのせてきたので驚きました。そんなことしていいんすね...。

 曲もアニソンらしからぬ、かなり尖った曲だという印象です。OP映像で言うと、最後の”もうすぐ君が会いに来るような”の直前のピアノが好き。

 来年はリメイク(?)の映画もやるらしいので、そういう意味も含めて過去作賞はこの曲にしました。『輪るピングドラム』10周年と劇場版スタァライトが同じ年になったというのも何か縁を感じますね。

 

大賞:愛のシュプリーム!(fhána)

 『小林さんちのメイドラゴンS』のOP。1期の『青空のラプソディ』もすごくいい曲だったのに、そのハードルを越えてきました。まさかkevinさんも歌ってしかもラップが来るなんて...。

 普段のfhánaにはない男性の声とラップは、ともすれば違和感になってしまうところですが、それを上手くまとめているのはさすがでした。これはメイドラゴンの「異なるものとの調和」というテーマにも通じるところがあります。

 あと、ちょっと邪ですが、MVで佐藤さんのダンスがそこまで上手くないのも逆によかった。”爪なんてなくていいのさ 空なんか飛べなくていいのさ”ということで、ダンスなんか上手くなくてもいいのさと身をもって示しているのかもしれません。というか作曲出来てるのでそれで充分。

 fhána結成10周年おめでとうございますという意味でも、この曲を大賞にしました。去年も同じノリで東山奈央さん声優活動10周年を祝った気がします。

 

 以上、個人的2021ベストアニソンでした!

 

日記:卒業

 自分自身が大学を卒業したために色眼鏡で見えているだけかもしれませんが、今年は卒業、あるいは完結する作品が目立ったように思います。シンエヴァや劇場版スタァライトARIAがそうですが、ほかには『のんのんびより』、きらら系だけでも『Aチャンネル』(去年末)、『きんいろモザイク』( Best wishes.と映画)、『がっこうぐらし!~おたより~』、『NEW GAME!』、『ステラのまほう』などが完結しました。自分が知らないだけで毎年色んな作品が完結してるとは思いますが、それにしても今年の完結作品は多かった印象があります。

 何か理由が…?というのは分からないし考えても仕方ない気もしますが、ひとつの節目のようなものは勝手に、確かに感じています。生前退位によって年号が令和に変わり3年、コロナ禍によって生活にも変化がありました。東京オリンピックも何とか終わり、Colorfulをテーマにした紅白歌合戦の司会は紅白で分けずに”司会”という呼称で統一されました。

 

 大げさですけど、時代の動きを感じた年でした。

 来年はどんな一年になるんでしょうか。

 楽しみも不安もありますが、「変わらないために変わって」いけたらと思います。

 

 ありがとう、そしてさようなら2021。

 行こう、2022。

 

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2021.12.26 長野にて