線路は続くよどこまでも

気持ちが昂った時に書きます

2022年のエンタメ振り返り

 今年も振り返りの季節がやってきました。去年は振り返り記事が年明けになってしまいましたが、今年は年内に書き上げられました。とはいえ今年はこの記事が実質最初で最後の記事です…。来年はもうちょい何かしら書きたいかも。

 というわけで本題へ。

 

 

アニメ

TVアニメ

 2022年に放送されたTVアニメから、7作品をピックアップして振り返ります。今年は質のいい作品が特に多かった印象です。

 

明日ちゃんのセーラー服

 2022年始まりからすごいのが来たな~と。アニメ的写実極めとる。教室の床のテクスチャとかリアルすぎてビビりました。

 1話で小路ができたてのセーラー服を着るとこが特に印象に残ってます。そりゃタイトルがセーラー服なりますね。”セーラー服の明日ちゃん”じゃないんですよね。

 OPだけでも引き込まれるものがあります。サビ冒頭でカーネーションっぽい花が映るのも母からの想いが感じられて好きです。ていうか『はじまりのセツナ』がめっちゃ好き。

 とんでもこだわりアニメーションでした。

 

スローループ

 きらら作品はいつだってありがたい。釣り系日常作品といえば一昨年に『放課後ていぼう日誌』がありましたが、それとはまた違ってフライフィッシングを扱っており、また、父親を亡くした後親が再婚して同い年の子と一緒に住むことになって…という展開から始まるのもオリジナリティがあります。

 釣りはひよりの亡きお父さんの趣味だったので、釣りに行くたび父の影がちらつくはず。それを忘れるでも引きずるでもなく、絶妙な距離感で想っているのが印象的。特殊な出会い方をしたひよりと小春が徐々に家族になっていくさまが丁寧に描かれていました。

 また、恋ちゃんも萌えポイントかなり高め。もふもふツインテ(たまにポニテ)ジト目八重歯落ち着き系低身長姉キャラはさすがに強すぎる。3話の「私が親を人間として見るようになったの、つい最近だよ」っていうセリフも大人びてて良すぎ。あと、OPの最後のカットに普段いないのに12話だけ出てきて声出ました。

 あと、10話の文化祭で『ぼっち・ざ・ろっく!』の結束バンドが映ってたのがきららポイントでした。『ぼっち・ざ・ろっく!』の方でも10話でひよりと小春のキーホルダーが登場しましたね。

 

ヒーラー・ガール

 2022年春は『SPY×FAMILY』、『かぐや様』3期、『まちカドまぞく』2期、『虹ヶ咲』2期、『パリピ孔明』などの強い作品が多く、埋もれがちだったオリジナルアニメです。

 歌で人を治癒できるという、音声医学をテーマにした作品。音声治療士、ヒーラーを目指す少女たちの物語ということで、試験のために勉強したり歌の練習をしたりといった、目標に向けた成長ストーリー的な部分もありながら、歌というテーマを存分に活かした、日常のワンシーンに差し込まれる形でのミュージカル的な部分もあり、この作品にしか出せない味をしっかりと出していたと思います。師弟関係の話も良かった。

 歌も本当によかったので、OPだけでも一聴の価値アリです。

 

リコリス・リコイル

 言わずもがな、今年かなり賑わったTVアニメじゃないでしょうか。女子高生に武器持たせるとカッコいいのはもちろん、バディものとしての側面、アドリブの利いた口語的な軽やかでテンポのいい演技も面白く、話数ごとに異なるこだわりイラストのアイキャッチもおしゃれで、OPのケツキックも話題になりました。個人的には欅坂46の衣装も手掛けたという尾内氏の制服デザインも印象的でした。

 そして、やはり外せないのがEDの『花の塔』。何かがひと段落したタイミングであのイントロが流れるだけですべて収まるのはズルい。11話でたきなが飛び込んでくるシーンでは最大火力を発揮していたように思います。

 オリジナルアニメでここまでやれてるのは素直にすごい。

 

よふかしのうた

 雰囲気良すぎアニメ。中二で初めての深夜徘徊、吸血鬼との出会い…という、危ないニオイがしつつ、それゆえどこかワクワクしてしまう感じがよく出てました。

 原作マンガがそもそもCreepy Nutsの同名曲(これがEDになっている)からタイトルを取ってきているということもあり、彼らがOPも担当でした。ヒップホップが主題歌になるということには新しさとアニソンの幅広さを感じます。OPの『堕天』は韻の固さもさることながら、タイトルが出たあとのウッドベースパートも好きです。

 キャラクターで特に印象に残ってるのはCV:沢城みゆきの探偵さん。吸血鬼を殺せる大人っていうだけでも緊張感のある存在です。血を吸わせるシーンで皮膚に浮き出る血管まで描かれてたのが印象的でした。

 中学生の時に観てたら大変なことになってたかもしれない。そんな作品でした。

 

ヤマノススメ Next Summit

 ザ・丁寧アニメーションの4期。前半4話までは3期までの振り返りで、後半から新作パートという構成なので、4期から観始めても話の流れはつかめると思います。

 山登りのアニメというだけあって自然の描写は綺麗で、キャラクターの動きも丁寧。その場の空気感、温度やにおいまでも伝わってくるような気がするほどです。話数ごとに異なるED映像も印象的でした。

 特に印象に残ってるのは最終話のワンシーン。あおいは富士登山にリベンジするも、軽めの高山病の疑いから大事をとって目的地よりも手前の山小屋にひなたと二人で宿泊することに。そこで晩ごはんを食べ終えた後の会話。

 

 ひなた「山に登るとさ、普段当たり前なものの有難みを感じるよね。ごはんとか、飲み物とか、雨風から守ってくれる小屋とか。歩きやすい道路とか。」

 あおい「───そうだね。」

 

 普段当たり前に思っているひなたの存在の有難みを感じている…!!となりました。

 また、OPも好きです。各キャラが山に向かうのを見送るアングルっていうサビの映像が特に良くて、キャラの性格や雰囲気を端的に表しつつ、観る側の没入感も高まるような感じがします。音階を上がって下がるイントロも山の形が感じられてgood。

 

 話は少しずれますが、この作品でキャラクターデザインを担当された松尾祐輔氏は同クールで『Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-』でもキャラクターデザインをされており、これも相当な丁寧アニメーションでした。

 2022年秋はこのほかにも『機動戦士ガンダム 水星の魔女』、『アークナイツ』、『チェンソーマン』、『ブルーロック』などがあり、めちゃくちゃクオリティの高い作品が多かった印象を受けました。

 

ぼっち・ざ・ろっく!

 良作アニメが多かった2022年秋クールですが、『ぼっち・ざ・ろっく!』が覇権を取ったと個人的には思っています。絵良し歌良し話良しと三拍子そろった神アニメ。これを観ずして2022年は語れない。

 コミカルなキャラデザでありながらも、背景や楽器描写、ライブシーンといった写実的な部分への拘りも両立した画、実写や3Dをも用いた奇抜な遊び心のあるギャグ演出、贅沢かつカッコいいOP、複数ED、挿入歌…。陰キャがバンドをやる上での困難や挫折、それを乗り越えるアツい展開。バンドメンバー間での人間模様。原作を膨らませる脚本のさりげない巧さ…。いいところを挙げだしたらキリがない。こんなにもロックな作品が『ごちうさ』と同じ雑誌(まんがタイムきららMAX)に載っているとは思えないほどです。

 5話自販機のシーンの虹夏とかSTARRYライブ1曲目の緊張感とか、タイトル回収、そして文化祭など印象深い場面は多かったですが、ここから詳しく書き出すと振り返りどころではなくなるのでこの辺にしときます。早く2期(希望)やって欲しいです。

 

例の自販機見てきました。

 

劇場アニメ

 今年は引っ越したこともあり、映画館に行く機会が減ってしまってあんまり観れませんでした…。去年が暇すぎた&いい映画が多かった(『シンエヴァ』、『劇場版スタァライト』、『閃光のハサウェイ』…etc)だけかもしれませんが。

 ということで2022年のピックアップは3作品です。

 

RE:cycle of the PENGUINDRUM

 TVアニメ『輪るピングドラム』(2011年)の劇場版総集編(新作パートあり)です。

 この作品、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を引用したり地下鉄サリン事件を思わせたりという風にかなりハイコンテクストな作品だという感じがあります。自分自身そのあたりのことには疎く、浅学を恥じ入るばかりではありますが、そこを拾えなくても印象には残る映画でした。

 「きっと何者かになれる」という言葉に10年の変化が詰まっていると感じます。どれだけ優しい言葉か。君のための愛が僕を僕たらしめる、のかもしれません。

 また、実際にあった出来事を匂わせるという点では後述する『すずめの戸締まり』にも通ずるものがあると言えるかもしれません。その意味で新作パートとして挿入された実写映像は現実感が増して特に印象的でした。

 余裕があったらまたTV版からじっくり観たいです。

 

映画『ゆるキャン△

 日常系の映画で成長後のオリジナルストーリーやるのすごすぎる。それでもしっかり『ゆるキャン△』の空気は変わらずあったように思います。

 一番印象に残ってるのはやっぱりリンとなでしこが山奥の温泉に行く一連のシーンですね~。カレーめんがお決まりのリンちゃん、なでしことの出会いや思い出を大事にしてそうでめっちゃいい。なでしこは新しい味に変えてますがそれはそれでいい。不易流行を感じますね。温泉での会話も、なんか二人が本当に大人になった感じがしてしっとりとしてしまいました。EDの『ミモザ』も沁みますね…。

 第3期の制作も決定しているそうで、まだまだ続くのは本当に嬉しい!

 

すずめの戸締まり

 『君の名は。』、『天気の子』の新海誠監督の最新作。

 圧倒的な映像美、背景美はやはり劇場映えして、そこは上記の2作品と変わらず楽しめましたが、東日本大震災に向き合った作品ということもあり、観終わった後は高揚感はそこそこに、どこか冷静な感情もあったような気がします。

 東日本大震災に限らず、何かしらの自然災害は残念ながら今も起こっていますが、自然災害による他者の不幸ってどういう感情を向けていいか本当にわからないんですよね。同情とか憐れみとかはありますが、結局自分はのうのうと生きているので…。映画では芹澤が東北の景色を見て「綺麗なもんだな」的な事を言い、それを受けて鈴芽は「これが、綺麗…?」という反応をしていました。正直ここで結構ギクっとしてしまう。こういうことも確かにあるので、特に被害のないこちらから被災者の人々を元気づけたり励ましたりというのは心情的になんか違うかもしれないという気持ちになりがちです…。

 今作で鈴芽は常世で過去の自分に椅子を渡し、「ちゃんと明日は来るよ」と伝えることで被災経験、母との別れにけじめをつけ、”戸締まり”して次の未来に”行ってきます”をしました。結局、被災経験を乗り越えられるのは被災者自身によってであり、その乗り越えを急かさずサポートすることが非被災者の取るべき行動なのかもしれません。その点で、東北まで車を出してくれた芹澤はいい奴だったと言えます。

 

その他

CloverWorksについて

 『その着せ替え人形は恋をする』、『明日ちゃんのセーラー服』、そして

『ぼっち・ざ・ろっく!』…。2022年、ここまで印象力のある作品を連発したアニメ屋さんはないんじゃないでしょうか。今年はCloverWorksの勢いが目立った年になったように思うので、このタイミングで少し触れておきたいと思います。

 CloverWorksは、A-1 Picturesから2018年10月に新設分割したアニメーション制作スタジオで、最初の作品は『スロウスタート』(この時はまだクレジットがA-1 Pictures表記)でした。続く『ダーリン・イン・ザ・フランキス』では後期OPからCloverWorksの表記が出てくるのでこの辺から正式にそうなったということでしょうか。そこから『ペルソナ5』、『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』、『約束のネバーランド』などを手掛け、オリジナル劇場アニメとして『空の青さを知る人よ』も制作。そして昨年の『ワンダーエッグ・プライオリティ』、『シャドーハウス』などを経て今に至ります。

 『ワンダーエッグ・プライオリティ』が特に顕著ですが、CloverWorksの特長はその写実性にあると思います。それは背景の書き込みや質感だけでなく、キャラの動きもそう。『ぼっち・ざ・ろっく!』ではライブシーンをモーションキャプチャーしてから手描きに起こしたという話もあり、アニメの写実表現に並々ならぬこだわりを感じます。さらに、作品にもよりますがそこにいい意味での「キモさ」があると言いますか、写実的とは言っても”整っている”という感じではなく、何かアニメ的な質感が宿っているような気がします。ふわっとしすぎな感想ですが、アニメ的リアリティ追及の狂気のようなもの故にそう感じるのかもしれません。

 また、高クオリティの割に作品供給も多いのがCloverWorksの良いところ。『青ブタ』の続編も決まっているのでこれからもまだまだ楽しみなアニメスタジオです。『ぼっち・ざ・ろっく!』も2期お願い致します。

 

2023年の展望

 今年は秋クールのアニメが特に良質ぞろいでしたが、そんな中でも『ぼっち・ざ・ろっく!』に全部持ってかれたという感じの展開でした。映画も、ここで挙げた以外に『ONE PIECE FILM RED』、『犬王』、『四畳半タイムマシンブルース』などがあって盛り上がった年だったように思います。

 そして来年は『プリンセス・プリンシパル Crown Handler 第3章』、『響け!ユーフォニアム』の特別編、さらに山田尚子監督(『けいおん!』、『平家物語』)の劇場アニメ『きみの色』(サイエンスSARU)などが予定されており、オタクとしては濃い年になりそうで楽しみです。この機会に山田監督の『聲の形』や『リズと青い鳥』を観返してみるのもよさそう。

 

 それでは、アニメの話はこの辺にして次はアニソンを振り返っていきましょう。

 

音楽

個人的2022ベストアニソン

 参考:アニソン大賞 | 令4年アニソン大賞

 例年通りやっていきます!今年のノミネートは73曲(+1曲)。入れたい曲多すぎる。

 埋め込みから聴く場合は音量注意です!

 

 

特別賞:-Across the line-(小鳥遊六花内田真礼))

 『小鳥遊六花・改~劇場版 中二病でも恋がしたい!~』のOP。

 Spotifyでの配信がなかったので上のプレイリストには残念ながら入っていませんが(これが+1曲)、この曲が今年の特別賞です。

 自分がオタクになるきっかけになったアニメ、『中二病でも恋がしたい!』の10周年記念イベントが今年あって、そこでこの曲を拾えたのが嬉しかったというのが理由です。

 この劇場版は1期の総集編的なもので、その1期では「不可視境界線」というものが重要な設定としてありました。中学時代に父を亡くすも、それはあまりにも急で、受け入れられなかった六花は不可視境界線を越えてこちらを見る父を”発見”する…。これが六花の中二病の始まりであり、不可視境界線を越えて父に再び会うのが目的となる。そして六花は勇太の助けもあって海で不可視境界線を…というのが1期でした。

 『-Across the line-』は、このことを踏まえたタイトルがまず偉くて、-(ハイフン)での表記演出もニクい。冒頭では水の効果音も入っていて完全に理解っている。「向こう側に連れていって」の後にサビが来るのもバッチリで、いい感じの溜めで「信じるほうが尊いなぁ」と来るのも凄く良い。中二病、そしてアイデンティティの尊さよ。

 改めて、このシリーズの歌全部を作詞作曲してるZAQさん本当に有難い。アーティストデビュー10周年おめでとうございます!

 

 また、内田真礼さんは『ぼっち・ざ・ろっく!』で虹夏ちゃんの姉・星歌役をされていて(『約ネバ』のノーマンの時も思いましたが低めの声もアド)、ZAQさんは『ギターと孤独と蒼い惑星』などの作詞を手掛けられていました。個人的にはこれも2022年の胸アツポイントです。

 

OP賞:やじるし→(ぽかぽかイオン)

 『スローループ』のOP。ぽかぽかイオンは声優の東山奈央さんと安野希世乃さんによるユニットです。この作品はひよりと小春が家族になっていくというのがテーマとしてあるので、そこに2人組の曲が来るのはハマっている。タイトルも関係性って感じがしていいですね。

 テンションが高すぎず低すぎず、丁度いいので何回でも聴けるタイプの曲でした。イントロだけで気分が程よく落ち着き、安心感があります。ハモリも気持ちいい!

 

 デュエット曲OPは他にも『ときめきランデヴー』(『まちカドまぞく』2期)や『想いのち晴れ』(『ヤマノススメNS』)がありました。キャラが歌うのもやっぱり好き。

 OP賞はだいたい例年決められないので単純に聴いた回数が多かったのを選びがちです。

 

ED賞:花の塔(さユり

 『リコリス・リコイル』のED。これは迷わず決まりました。EDとしての役割をこれほどまでに発揮した曲はなかなか無いですね~。イントロの終幕力(?)強すぎる!オタクが遊びに来た時、帰り際にこれ流すの一瞬流行りました。

 あと、サビで地味にキー上がってることにTVサイズで聴いてた時は気づきませんでした。フルで聴いた時、2番が始まる前に無理やり元のキーに戻っててビビり、2番のサビではキー上がらなくてビビりました。

 

 一昨年は『恋する小惑星』の『夜空』(鈴木みのり)をED賞にしましたが、やっぱりイントロで締めに入る系のEDは良いですね。

 

劇場作品主題歌賞:僕の存在証明(やくしまるえつこ

 『RE:cycle of the PENGUINDRUM』の主題歌。

 話の本筋にめちゃくちゃ寄り添った内容で、さらに言葉での遊び心もある歌詞(作詞:ティカ・αやくしまるえつこの別名義))を特に評価しました。冒頭の「ねえ神さま 僕を全部使って」でもう主題が表れてるし、サビ前の「それでも君が笑った 僕の存在証明」でタイトル回収しつつ、覚悟を決めた感じがサビに向かう勢いとめちゃくちゃマッチしてるし、最後の「その意地が間違いでも 一か罰(ばち)かでも」は韻を踏みつつ中二心をくすぐるワードチョイスで凄い。

 2番後に突然始まる讃美歌チックなCメロも世界観がある。去年も過去作賞で『ノルニル』を挙げあましたが、ここまで雰囲気のあるアニソンはそう無いです。

 

キャラクターソング賞:hem(福元幹(CV:斉藤朱夏))

 『明日ちゃんのセーラー服』の挿入歌。hemは英語で裾という意味です。Spotifyによると自分が今年1番聴いた曲らしい。OPの『はじまりのセツナ』もそうですが、杉山勝彦氏のメロディーがほんまに好きなんですよね。『ダーリン・イン・ザ・フランキス』のEDも杉山氏なので、それが好きな人は絶対好きです。また、乃木坂46の『制服のマネキン』も杉山氏作曲ということで、制服テーマのこのアニメに本当にハマっている。青春の危うさ儚さ切なさを表現させたら右に出る人いないと思ってます。

 サビ終わりの「夢のない世界に ひゅるり吹いたそよ風 揺れ動くスカートの 裾が綺麗だと思った」(作詞も杉山氏)もフェチ全開のいい歌詞です。

 

 この曲以外には、『ウマ娘』や『虹ヶ咲』2期の曲などが候補でした。特に『ときめきスクランブル』(マヤノトップガン(CV:星谷美緒))は歌い方がほんまに可愛くて好きです。あと、間奏が『ユメ語るよりユメ歌おう』(Aqours)のイントロと似てて笑いました(2曲とも作曲は同じ山口朗彦氏)。

 また、マヤノといえば『トップガン マーヴェリック』も今年の良作映画の一つでした。

 

周辺曲賞:モンダイナイトリッパー(名取さな)

 VTuberのオタクではないですが、Spotifyのサジェストで聴いてみたらいい曲だったので。こういう出会いも大事にしたい。

 作曲は『トンデモワンダーズ』のsasakure.UK氏。ゲーム的なサウンド、早めのテンポで電波的な歌詞、ハチャメチャ楽しい感じは同氏の味ですね~。

 ということで曲自体がそもそも良いんですが、歌い方、声色の使い方もめちゃ上手い。「うおお~っとキてシビれてブワってやっていく!」のとことか、「あれっ!体力(バッテリー)が足りないや!?」のとことか、素っぽい歌い方は萌えです。

 

 あとは『アスノヨゾラ哨戒班』(Leo/need)も今年よく聴きました。原曲はちょっと昔ですが、ボカロは全然通ったことがないので、過去の名曲をこうしてリアレンジ&カバーで知れるのは有難いです。

 

過去作賞:Re:Re:(ASIAN KUNG-FU GENERATION

 『僕だけがいない街』(2016年)を今年観て、いいOPだと思ったためこの曲を挙げましたが、ASIAN KUNG-FU GENERATIONは今年『四畳半タイムマシンブルース』の主題歌『出町柳パラレルユニバース』を担当したり、そして何より『ぼっち・ざ・ろっく!』では『転がる岩、君に朝が降る』(2008年)のカバーがあったりしたので、その意味でもここで取り上げました。

 『Re:Re:』は元々2004年(!?)のアルバム「ソルファ」に収録されていて、アニメのOPになるにあたって再レコーディングしたらしい。そんな2016年版はライブアレンジをフィーチャーしているらしく、フルで聴いてみたらイントロだけでアニメのOPが終わるレベルでビビりました。でもライブでこういうイントロで焦らされるの結構好き。”なんかベースから弾き始めたな~こんなイントロ知らんけど似た感じのやつあった気がするな~何やったっけ……もしかしてあれか…?あれ来るか!?ドキドキ(ここで印象的なギターが鳴る)!!あれじゃん!!うおおお~!!!”ってなるの好き。

 アジカン、これまではちらほらしか聴いてなかったですが、来年は全曲聴きたいです。

 

大賞:青春コンプレックス(結束バンド)

 『ぼっち・ざ・ろっく!』のOPです。本当はアルバム「結束バンド」の全曲と言いたいところですが、さすがに贔屓しすぎかなと思ったので代表してこの曲にしました。

 喜多ちゃんがまだ登場してなかった1話からOPは流れてたわけですが、登場したらしたでほんまに喜多ちゃんが歌ってんのか?となるほどカッコいい歌声ですよね。あの可愛い感じの声からこんなイケボになったらさすがにギャップでやられてしまいます…。長谷川育美さんすげ~~~~!

 ぼっちが弾いているということで、ギターもめちゃくちゃカッコいい。ぼっち役の青山吉能さんがこの曲のギターを練習するという公式の企画もありますが、上達が結構はっきり見えてすごい。僕も見習ってちょっとベース練習しました。

 内容も、「私 俯いてばかりだ それでいい 猫背のまま 虎になりたいから」という歌詞が陰キャの鬱屈した感情が牙をむく瞬間って感じがしてカッコいい。そんでこのCメロ後からキーが+1、そのあと「衝動的感情 吠えてみろ!」でさらに+1されるのも激アツ。

 この曲のライブシーンも観てみたいです。

 

 以上、個人的2022ベストアニソンでした!

 

終わりに

 ここまでお読みいただき、ありがとうございます。最後は恒例の回文で締めます。来年もどうぞよろしくお願い致します。よいお年を~~~!

 

  ”で、焼くか?”言うもガオガエン

  笑顔がもういかくやで。

 

 寅(?)年だったということで。

 

もうそこに列車が来る